東洋医学と西洋医学

中西医結合医療

患者さんの病気・症状、それを治す医療に「洋の東西」はありません。
新しく出てきた病気や感染症もありますが、殆どの病気は2000年前も今も変わらないのです。

漢方が西洋医学に比べて劣っている、ということはありません。
よく「日本経済は、漢方ではダメで、外科治療が必要だ」と言う言葉が聞かれますが、
そんなことはありません。
西洋薬で治らなかった症状が、漢方でいとも簡単に治ることもあるのです。

「病気を治す」西洋医学 「病気になった人」を治す東洋医学

診察手段や治療方法は、なるだけたくさん持っていた方が良いはず。
多彩な患者さんの訴えに対応するには、いろんな切り口があります。

「木を見て森を見ない」という言葉があります。
西洋医学は、病気を取り除く・退治するには大いに効果を発揮します。
人間の心とカラダは「複雑系」、
東洋医学はカラダの中で起こるバランスの失調の修正
(恒常性:ホメオスターシス)を重視します。

漢方の便秘薬を飲むことで、便通はもちろん肩凝りや“何となく調子が悪かった”のが
良くなった、などは良く聞かれることです。

西洋医学と東洋医学の良いとこ取り

西洋医学と東洋医学、どちらが優れているということはありません。
患者さんのカラダはひとつ。
要はお一人おひとりの治療にあたって、臨機応変に運用すること
これが大切だと思っています。

東洋医学には「望(ちらと見る)・聞(声を聞き、気を感じる)・問(問診・会話)・切(診察する)」という診察方法があります。
私はそれを忠実に実行しており、診察する時には、必ずベッドに横になってもらって、脈を触れ、舌を見、お腹を軽く圧します。

まだまだ達人の域には程遠いですが、長年目的を持って続けていくと、ちょっとした変化・変調に気づくのです。

医師としてのゴール「ヘルスツーリズム」

健康を維持し、実り豊かな人生を過ごしたい、これは、古今東西みんなの願いです。

人は自然の中で生かされて生活しています。病気になった時に、狭い病院やクリニックに行くよりも、病気になる前に、大自然の気に触れ癒され、心身共に健康を回復する。
そのために敢えて、その場に身を置いてみる。

東洋医学・温泉地療養学を取り入れた「未病を治す」の具現化が、私の医師としてのゴールです。